長く革財布を使って行きたい、それなら、革財布のメンテナンス方法を学ぶべきです。
人間が温泉に入って身も心もリフレッシュするように、財布もリフレッシュさせてあげましょう。
ちょっとしたメンテナンスを行ってあげるだけで、10年、20年使っていく事ができます。
長く財布を使うための、メンテナンス方法と、メンテナンスに必要なアイテムを紹介します。
乾拭きメンテナンスについて
メンテナンスの基本中の基本、それが乾拭きメンテナンスです。
財布のホコリや汚れを落とし、革に若々しさを取り戻しましょう。
また、古くなった油の層が落ちて、新しい油が財布から出てきますので、革に光沢とツヤを取り戻す事ができます。
油が出てくると、防水効果も高まりますので、定期的に乾拭きをしましょう。
ここで一つ注意。こすりすぎると、その部分だけ色が落ちてしまいます。
全体を軽く乾いた布で拭き、色落ちに気をつけてメンテナンスを行ってください。
ただし、水ぶきはNGで、あくまでも乾いたタオルや布で財布を拭く事が大切です。
水拭きや、シンナー、アルコールを使ったメンテナンスは、革を傷める、シミを作る原因になります。
万が一財布が濡れてしまった場合、風通しの良い日光の当たらない場所で乾かしてください。
財布が乾いている時は、逆に日光に当てておくと、新しい油が染み出てくるので、自然な防水効果を期待する事ができます。
財布のメンテナンスアイテム紹介と、使用上の注意
乾拭きだけでは限界がありますので、メンテナンスに役立つアイテムを紹介していきます。
汚れ落としクリーナー
汚れ落としクリーナーは、スプレータイプ、消しゴムタイプ、クリームタイプなど、種類が豊富です。
クリーナーを選ぶ時は、革の材質にマッチした物であれば、使いやすさで選んでもらっても構いません。
ただし、強いアルカリ性のクリーナーは、汚れを落とし過ぎ、革の色まで落としてしまう可能性があります。
必ず、中性、もしくは弱酸性のクリーナーを買ってください。
財布にクリーナーをかける時は、革の材質を見て、適したクリーナーを使う事が重要になります。
わからなければ、財布の説明書をよく読み、材質を確かめて、適したクリーナーを使う様にしましょう。
もし不安なら、革専門店に連絡してプロに聞くのが早いかもしれません。
保護クリーム
保護クリームは、革靴に使う様な、表面の光沢を維持する為のワックスの様なものです。
油性クリームは、防カビ、防水効果共に高い半面、光沢のある革に使ったら逆効果になります。
水とワックスが上手に溶けあった保護クリームは、財布の生地を傷める可能性が低いので、使いやすさだけでなく、成分を見て選びましょう。
防水剤
防水剤は、光沢のある財布に油性の物を使わないことを心がければ良いです。
あらかじめ、色落ちが目立ちにくいところでパッチテストを行い、色落ちの心配がなければ全体に塗っていきましょう。
以上のアイテムを使って、メンテナンスを行う時に、油性のクリームを使うのはNGです。
油と油が混ざり合って、溶け出してしまいます。油性ではなく、水性のクリームを使ってください。
油性のクリームは、光沢仕上げではなく、これから光沢を出そうと考えている、乾いた革に使うアイテムです。
間違ってもツヤのある革財布には使わない様にしてください。
革の材質による手入れの違い
革の材質は様々なものがあり、一口で革といっても、手入れの仕方は変わってきます。
革の種類と、その手入れ方法を詳しく説明したいと思います。
牛革
一般的に使われる材質である牛革は、使われやすい革という事で、お手入れもしやすくできています。
乾いた布で軽く拭き取り、汚れの目立つところには消しゴムが有効です。
水が付いてしまった時は、ポンポンと軽く拭き取り、風通しの良い日陰で乾かしてください。
クロコダイル革、リザード革など
あまり使われない革なので、お手入れは面倒です。いわゆる、格好良さに特化した財布ですので、お手入れはマメにしましょう。
ホコリと汚れを乾拭きで落としてから、キメの細かい布で磨きをかけていきましょう。
この手の革は、毎日のお手入れが重要になります。汚れた感じがしなくても、乾拭きは毎日行っておいた方が良いです。
ヌメ革
ヌメ革は、水が付いてしまうと、とてもシミになりやすい、敏感な革です。
ヌメ革専用の防水クリームを常に使っておかなければ、一発で革がダメになってしまう事もあります。
小まめに防水クリームを使ってお手入れをしてください。
人間と同じように、革にも得意不得意があり、丁寧に苦手分野を取り除いてあげることで、寿命が延びます。
大切なのは、日々のお手入れです。汚れた時に焦って拭くのではなく、メンテナンスを毎日のように行う習慣をつけておきましょう。